最適な加熱方法ってなんだろう?24回目「ET-600高温面状ヒーターの基本」 | 熱のことなら-【熱闘ブログ】

2020/06/08

最適な加熱方法ってなんだろう?24回目「ET-600高温面状ヒーターの基本」

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こんにちは!近藤です。

6月になりました!

新型コロナウィルスが発生して約半年が経ちました。
2020年は人々の生活が変わる人類にとって、大きなターニングポイントになりそうですね。

さて、前回までシリコンラバーヒーター、配管ヒーター、チューブヒーターと絶縁体にシリコンを使ったヒーターを紹介してきました。

今回は絶縁体にマイカを使った面状ヒーター、ET-600高温面状ヒーターをご紹介します。

ET-600高温面状ヒーターは、その名の通りMAX600℃まで使用可能な面状ヒーターです。
シリコンラバーヒーターはMAX200℃なので、約3倍の耐熱温度です。

また最高電力密度17w/cm^2まで製作可能なので、使用温度は低くても急昇温が必要なケースにも適しています。

ヒーターの構造は、発熱体をマイカシートで挟み込み一体化した形です。

主な用途は、ずばり熱板です。
熱板といっても様々な用途があり、半導体製造装置(ウエハーの加熱)、産業機器(熱プレス機)、成形機(金型加熱)などで使っていただいています。

従来、200℃以上の熱板は、1、2月に紹介したシーズヒーターやカートリッジヒーターが使われてきました。もちろん今も使われています。

シーズヒーターの場合、板に溝を掘り、そこにシーズヒーターを埋め込み、セメントで固定します。
溝加工と埋め込み作業に費用と労力がかかります。

カートリッジヒーターの場合、板に穴を開け、何本かのヒーターを挿入します。
穴加工の費用がかかることと、板が大きくなるとヒーター本数が増え、配線の数も増えることが課題です。

ET-600高温面状ヒーターを使うことで、シーズヒーター、カートリッジヒーターのデメリットを解消できます。

・溝加工不要
・埋め込み不要
・穴加工不要(※固定用穴は必要)
・配線数削減

と、従来のシーズヒーター、カートリッジヒーターの手間を省くことができます。

また、発熱体にはニクロム合金のエッチングパターンを使用するため、温度分布改善にも適しています。

ET-600高温面状ヒーターを使って、様々な手間を省きましょう!

ET-600高温面状ヒーターの解決事例はこちら↓
https://www.kawaidenki.co.jp/solution/case012.html

200℃以上の熱板でお困りの方はこちら↓
https://www.kawaidenki.co.jp/inquiry/



*写真は、5月に僕が田植えをした田んぼです~ ちょっと曲がっています(笑)

【バックナンバー】
1回目「熱量計算」
http://kawaidenki.blogspot.jp/2018/02/blog-post.html

2回目「直接加熱と間接加熱」
http://kawaidenki.blogspot.jp/2018/03/blog-post_16.html

3回目「直接加熱について」
http://kawaidenki.blogspot.jp/2018/04/blog-post_20.html

4回目「水の直接加熱」
http://kawaidenki.blogspot.com/2018/06/blog-post.html

5回目「金属加熱」
http://kawaidenki.blogspot.com/2018/07/blog-post_4.html

6回目「均熱について」
http://kawaidenki.blogspot.com/2018/08/blog-post.html

7回目「具体的な熱板の均熱設計の考え方」
http://kawaidenki.blogspot.com/2018/09/blog-post_26.html

8回目「ET-600とカートリッジヒーターで熱板を均熱にする考え方」
http://kawaidenki.blogspot.com/2018/11/blog-post.html

9回目「1~8回の振り返り」
http://kawaidenki.blogspot.com/2018/12/blog-post_12.html

10回目「対流熱伝達について」
http://kawaidenki.blogspot.com/2019/02/blog-post.html

11回目「輻射伝熱について」
http://kawaidenki.blogspot.com/2019/03/blog-post.html

12回目「抵抗加熱の基礎」
http://kawaidenki.blogspot.com/2019/04/blog-post_10.html

13回目「リード線選定の考え方」
http://kawaidenki.blogspot.com/2019/06/blog-post_17.html

14回目「リード線と発熱体との接続方法」
http://kawaidenki.blogspot.com/2019/07/blog-post_19.html

15回目「温度センサーの特徴」
http://kawaidenki.blogspot.com/2019/08/blog-post_21.html

16回目「サーモスタットの特徴」
http://kawaidenki.blogspot.com/2019/09/blog-post_20.html

17回目「温度ヒューズの特徴」
http://kawaidenki.blogspot.com/2019/10/17.html

18回目「”こと”と”もの”の融合」
http://kawaidenki.blogspot.com/2019/11/18.html

19回目「シーズヒーターの基本」
http://kawaidenki.blogspot.com/2020/01/19.html

20回目「カートリッジヒーターの基本」
http://kawaidenki.blogspot.com/2020/02/20.html

21回目「シリコンラバーヒーターの基本」
http://kawaidenki.blogspot.com/2020/03/21.html

22回目「配管ヒーターの基本」
http://kawaidenki.blogspot.com/2020/04/22.html

23回目「チューブヒーターの基本」
http://kawaidenki.blogspot.com/2020/05/23.html


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