いつもしょーもないことばかり書いていますが、
今回はちょっと真面目にヒーターの話をします。
先日、納品先の立会でサーモスタットの動作確認を
行いました。
写真の様にサーモスタットをヒーター表面に設置した仕様でした。
(一般的なバイメタルサーモです)
(カタログより抜粋)
サーモの仕様は「100℃OFF」。
熱電対で温度制御しますが、万一暴走したという想定で動作確認をします。
ヒーター温度が何℃の時に
サーモがOFFになるか調べたところ…
ヒーター温度百数十℃で動作しました。
(ぼかして書いてます(^ ^;))
意外な結果に思えますが、実はそうでもありません。
熱したフライパンの上にお肉を乗せたとします。
その直後にお肉を触っても、別に熱くないですよね?
熱してしばらくしてお肉に熱が行き渡ると、やがて触れないくらいの
温度になるでしょう。
それでも、フライパンと同じ温度ということはないはず。
それと同じで、ヒーターとサーモの温度にはギャップが生じます。
今回の場合だと、ヒーターが百数十℃のときにサーモが100℃になり、
OFFしたということになります。
また、この温度差は、環境によって変動しますので一概ではありません。
例えば、ヒーター単体の昇温速度が速い場合、
サーモに熱が伝わる時間がそれだけ短い為、ギャップも大きくなります。
サーモって家電製品でもよく使われているので、
安全なイメージがありますが、温度制御という観点からは、
悪く言えば大雑把なものです。
サーモの選定の際はこの温度ギャップも考慮に入れて
設計する必要があります。
もちろん弊社でも多数の実績がありますので、お手伝いできますよ。
ちなみに上記の立会いでは、ギャップのことも事前にご説明して
「ヒーターが○○℃~○○℃でサーモが切れるはず」という想定で設計しました。
結果は想定範囲でしたが、温度をモニタしながらちょっとハラハラしました(笑)
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