映画とお米と歴史(と熱)のおはなし | 熱のことなら-【熱闘ブログ】

2020/07/20

映画とお米と歴史(と熱)のおはなし

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大阪営業所の今西です。

もはや書くまでもないことですが、新型コロナウィルスへの対策と生活のバランス、非常~~に難しいですね……。

仕事はもちろんですが余暇の過ごし方も手探りです。

ジブリ映画の名作が劇場公開されるとのことで、これは行かねば…!
そろそろ行くか…!
と思っていた矢先に大阪府の感染者急増のニュース……うううむ

そんなに気にするならDVDで良いじゃんと言われるかも知れませんが、
映画館ってやっぱり特別な場所だと思うんですよね。

・画面がめちゃくちゃでかくてきれい
・音響がめちゃくちゃでかくてきれい

小学生みたいなこと言ってますが、シンプルイズベストです。
映像作品を鑑賞するのに、映画館ほど良い場所は存在しません。

ジブリ作品では珍しいですが、過去作のリバイバル上映企画はよくやってて、
DVDで何度も観た作品を改めて映画館で観ると、
今まで気づかなかった部分に気が付いたり、
見慣れたシーンからちょっと違う印象を受けたりするんですよね。
映画館は良いところです。現にジブリのリバイバル上映は大人気ですよね。
うーん行きたい…どうしよう…

まぁ暗い話をするのも難なので、私の好きな「もののけ姫」のこぼれ話をしますね!!

主人公のアシタカとジコ坊が初めて会ったときのシーンなんですけど、
2人が野宿する時に、雑炊みたいなやつ食べるじゃないですか(そんなシーンあったっけ? と言わないで)。
「もののけ姫」の時代設定は中世ごろなんですけど、
当時は白米は今ほどたくさん生産されていなくて、高級品でした。
庶民はコメに雑穀を混ぜて食べることが多かったらしいです。
私たちが毎日食べている茶碗いっぱいの白米、ああいうのを目にする機会はほとんど無かったようです。
そしてその雑穀を、少ない量でも腹がふくれるように雑炊にして食べるのが一般的だったようです。
こうやって書くとすごく貧しい感じですが、もののけ姫のあのシーンの雑炊はめっちゃうまそうですよね……(覚えてないと言わないで)

さらに、現代の日本では、古米は安くて新米は高いのですが、
中世時代は逆でした。古米の方が高価だったそうです。
なぜなら古米は水分が少なくて、そのぶん炊くと増える!
なので同じ体積なら古米の方が良いということだったようです。
面白いですよね~(ね!)

でも新米はモチモチしてておいしいじゃないか、当時でも味が良ければ値段も高いのでは?
という考えももちろんアリなのですが、
(ここから先は定説ではないみたいですが)
中世のコメは「籾(もみ)」の状態で保存されていたようです。


 玄米は虫とかが付きやすいので、あまり長期間は保存できませんでした。


そして籾なら時間が経っても味があまり落ちないので、新米・古米で味の差は無かったのではないか……だから値段は古米>新米が成り立ったのではないか、という説です。

これが江戸時代に入って石高制になると、コメの生産量がすごく増えるのですが、
物流網もすごく発達して、江戸を中心にコメの消費も大きくなって回転が早くなり、
玄米で保存されるようになったので「新米はおいしい」という見方が生まれた(のではないか)と。

今でもミャンマーやタイなど古米の方が価格が高い地域があるようです。
お米の種類や、人々の味覚も関係しているみたいですね。


以上はもちろん僕なんかが調べたことではなく… …
こういう面白いことがこの本にたくさん書いてありました!

「世界の辺境とハードボイルド室町時代」(集英社文庫)
高野 秀行(著)
清水 克行(著)
https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AE%E8%BE%BA%E5%A2%83%E3%81%A8%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%9C%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%89%E5%AE%A4%E7%94%BA%E6%99%82%E4%BB%A3-%E9%9B%86%E8%8B%B1%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E9%AB%98%E9%87%8E-%E7%A7%80%E8%A1%8C/dp/4087458784/ref=tmm_pap_swatch_0?_encoding=UTF8&qid=1594948990&sr=8-1


お米の話はほんの一部で、歴史観や世界観の変わるようなお話がいっぱいなので、すごくおすすめの一冊です。

なんかアフィリエイトブログみたいになってしまいましたが……
以上、趣味の話でした。
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