ほこ×たて対決!カートリッジヒーター×ET-600(後編) | 熱のことなら-【熱闘ブログ】

2018/08/22

ほこ×たて対決!カートリッジヒーター×ET-600(後編)

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前編で両者の特徴を完結にご説明したこの特集。

いよいよ後編の今回は回答編です!
それでは参ります!

今回のほこ×たて対決のお題をおさらい!

Q1400℃の熱板を作りたいが、消費エネルギーを抑えたい
Q2一日の稼働時間が長い装置。突発的な機械故障を回避するための定期メンテナンスがスケジュールされている。
そのため、ヒーター周辺のメンテナンスに掛かる時間を短縮したい。

Q1.消費エネルギーを抑えたい

まずはヒーター単体で使用することはありませんので、前回見比べていただいた取り付けイメージから、どのような構成材で使用するのか、見てみましょう。

そして、それら板金を加熱するのに必要な熱量を、※1※2同じ条件下で、簡易的に計算してみましょう。

カートリッジヒーターET-600


板金に穴加工を施すため、
ヒーター径+上下各5mm
一般的なヒーター径のφ6mmを使用するとして…
合計板厚:16mm
ヒーターの上下を各6mmの板金で挟んで使用
合計板厚:12mm


(熱量計算)
3127W

(熱量計算)
1895W

※1 それぞれの熱板の有効ワーク面積は、同じとする
※2 常温(20℃)から400℃へ、合計板厚分のSUS板を30分で昇温させる計算

ポイントは、ヒーターを組み込む金属板の厚みです。
丸い穴加工を必要とするカートリッジヒーターと比べ、ET-600は板の厚みを抑えることができ、必要な熱量を抑えることができます。

ということで、消費エネルギーを抑える、という観点で比較すると、ET-600の勝ち!となりました!

Q2.ヒーターのメンテナンスに掛かる時間を短縮したい

一方こちらはどうでしょうか。
ヒーターの使用方法から、ヒーター交換時を想定してみます。

カートリッジヒーターET-600


1熱板に対し、ヒーターのを複数本挿し、結線して使用する

1熱板に対し、基本的に、ヒーターは1枚
ヒーターが単数故障した場合、故障品のみ交換することでメンテナンスが可能

ヒーターのいずれかの箇所が故障した場合、ヒーター全体を取り替える必要あり
ヒーターが複数なので、配線が複雑ヒーターが1枚なので、配線はシンプル
ということになります。
配線時の手間、と考えると、一概に有利不利を語ることは難しいですが、ヒーター故障時の交換のことを考えると、カートリッジヒーターは、故障品だけを交換することができる、というメリットが挙げられます。
このようなケースの特筆すれば、カートリッジヒーターに軍配が上がりそうですね。

いかがでしたか?

このように、何を優先するかで、最適なヒーター如何様にも代わることがわかって頂けたかと思います。
多種多様なヒーターの中から、このように最適なものをご提案するのが我々のお仕事。
ご要望を具体的におっしゃって頂ければ、コンサルティングをすることが可能ですよ。

ぜひお悩みの際はご相談下さいね!

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