こんにちは!東京支店 小林です。
菜っ葉が美味しい季節になって参りました。
春の味覚、菜の花。
皆様今季はご賞味になりましたでしょうか。
さて、ことわざに「青菜に塩」とありますが、皆さん意味をご存知でしょうか。
え、当たり前じゃんと思われた方も多いはず。
では問題です。
「青菜に塩」の意味は?
A すっかりしおれてしまって元気がない様子
B イキイキとして元気な様子
このことわざ、なんと、「塩」をいいものととらえるか、悪いものととらえるかで、意味合いが180度変わるのです!
私はいつも菜っ葉をゆでる時、思っているのです。
「青菜に塩」「青菜に塩」と。
少しでも美味しくなれ!という気持ちを込めてなのですが、青菜をゆでる時、塩をひとつまみ程度入れることで、青々と茹で上がりますよね。
なので、塩を菜っ葉の為、と思って鍋に投入していたのです。
結果茹で上がった青々とした(生き生きとした)様子のことを「青菜に塩」と思い込んでたんです。
類義語は「水を得た魚」。
それが本当は、全く逆の意味で!
正解は、 A すっかりしおれてしまって元気がない様子です。
対義語が「水を得た魚」というから自分の無知を恥じました・・・
菜っ葉は塩で水分が「浸透圧」によって抜けていきます。
野菜の浸透圧は、1.0MPa以下のものがほとんどです。
一方、塩水の浸透圧は濃度2%だと1.72MPaなので、浸透圧の差によって野菜の水分が外に引き出されてしまうのです。
これによってしおしおになってしまっている様子、つまりいつもの様子と異なり、元気がないしおれた様子を「青菜に塩」と表現するんですねー。
一方、塩はなぜ菜っ葉の青さを引き立てるのでしょうか?
野菜の緑色はクロロフィル(葉緑素)という色素で、これは非水溶性なので、茹でても水にさらしても色が溶けだしたりすることはありません。
塩には、クロロフィルの緑色を安定させる働きがあるのだとか。
んんーー菜っ葉にとっていい効果もあるし悪い効果もある塩。
時と場合によって良くも悪くも変化する。
どう捉えるかは自分次第。
悪い部分のみにフォーカスして歪曲させることもできるし、良い部分のみを盲信することだってできる・・。
青菜に塩、哲学的だな。
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