前回に引き続き、回答編です。
温風が50℃のとき、ヒーターの温度はどれくらいになっているか・・・
皆さん考えていただいたでしょうか?^^
おさらい
フィンヒーターとファンを下図のように配置して、風を送ります。
熱電対の温度が50℃のとき、ヒーターの温度はどれくらいでしょうか・・・というお話でしたね。
はっきり○○℃とは言えないと思いますが、感覚的に、①~③のどれに近いでしょうか。
① 風によって熱が奪われるので、ヒーターの温度は50℃よりも低い!
② 風とヒーターの温度は同じか、すこし高いくらいのはず!
③ 風を温めるには、ヒーターは風よりもかなり高い温度になる!
答えは?
早速回答編にまいります!エアが50℃のとき、ヒーターの温度は90℃程度。
今回の試験では、③に近い結果となりました!
皆さんの感覚と比べてどうでしょうか? ヒーターけっこう上がるな~と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は温度が比較的低い条件でしたが、エアが200℃、300℃と高温になってきますと、
それにつれてヒーターの温度もかなり上昇します。
ヒーターの絶縁や熱膨張への考慮など、総合的に判断して設計を進めていくことになります。
設計の腕の見せ所です!
ちなみに・・・
下図のように、通気口をふさいで空気が出て行かないようにします。この状態で、熱電対の温度を50℃にしたとき、ヒーターの温度はどうなるでしょうか?
風が出て行く場合にくらべて、温度は高くなる? 低くなる? それとも同じくらい?
結果は・・・熱電対が50℃到達時、ヒーター温度は105℃でした。
通常時に比べ+15℃程度。
空気の出口が塞がれたことで熱がこもりやすくなったことが原因と考えられます。
時には意外な振る舞いをする"熱"。
多くのエンジニアにとっては悩みの種ですが、私たちにとっては"熱"こそが主戦場です。
熱のお悩みがありましたらぜひお気軽にお問い合わせください。
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