高温・高ワットのヒーターの設計のコツ【Q&A】後編 | 熱のことなら-【熱闘ブログ】

2015/08/28

高温・高ワットのヒーターの設計のコツ【Q&A】後編

このエントリーをはてなブックマークに追加
前回、突然降って沸いた無理難題。
みなさん、覚えてらっしゃいますか?

Question:高温・高ワットのヒーターが欲しいんですが
KAWAI:お任せください。コツがあります。

高温・高ワットのヒーターは制限が付くことが多いですが、
ポイントを抑えることで、提案が可能です。
こんな環境下でぜひご活用ください!

今回は回答編です!高温ヒーターのコツ


そうなんです、高温下で使うカートリッジヒーターのここを押さえて下さいね、という実験企画。
さっそくですが、具体的に、ではどんなコツがあるのでしょう??

教えて、河合電器さ~ん!

①封口材の耐熱温度に気をつけろ!


第一に気をつけなければならないのは、ヒーターを空気中の湿気から守っている封口材です。
この部分は、機密性を優先するために、樹脂系の素材を使用していることが多く、過熱を防いであげる必要があります。

この部分が高温になりますと、劣化等により、必要な機密性が保てなくなり、ヒーター内に水分が含浸し、故障に至る場合もあります。

②リード線の耐熱温度に気をつけろ!

第二に、リード線の耐熱温度にも、気を配る必要があります。

電線というものは、温度が上がるにつれ、許容電流値(A)は下がっていきます。
また、絶縁を保つための、被覆材料も、耐熱温度が低いものが多いです。
そのため、リード線の温度にも気を配る必要があります。

弊社では、温度が高くなる可能性がある場合、リード線の安全に配慮し、耐熱温度の高いセラミックビード(セラミック数珠碍子)を推奨しています。

温度グラフで高温ヒーターはバッチリ!

これらの疑問に応えられるよう、河合電器では、各種データを取りそろえております。

この傾向をつかんで、高温ヒーターはバッチリ!



温度
金型温度400℃
324℃
148℃
100℃

※通常よりも長めに非発熱部を設けることで、封口材、リード線の耐熱温度を下げることができます。

ヒーター以外の部分の温度に配慮を

いかがでしたか?みなさまのご相談、お待ちしております!
まとめますと・・このようになります。

Question:高温・高ワットのヒーターが欲しいんですが
KAWAI:各種データで設計にノウハウを持っております!
河合電器にお任せください!




このエントリーをはてなブックマークに追加