制御位置をヒーターから遠くに・・・ヒーター温度は危険か?【Q&A】前編 | 熱のことなら-【熱闘ブログ】

2012/11/26

制御位置をヒーターから遠くに・・・ヒーター温度は危険か?【Q&A】前編

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「温度制御」…それはヒーター永遠のテーマ……
ヒーターの位置から近い方がいい…本当なのか!?

ここにも、悩める若人がもう一人…


~ある日の新入社員教育現場にて~

新入社員H
カートリッジヒーターで400℃の熱板を設計する場合、シース型熱電対で温度調節すれば、400℃程度でも、全然問題ないですよね」
先輩社員I
「うーむ。ところで熱電対とヒーターの距離は、何mmくらいかな?」
新入社員H
「えっと、あまり考えてませんでしたが…」
先輩社員I
「ふむ。熱電対とヒーターが離れている場合、熱電対の温度(制御温度)と、実際のヒーター温度にはギャップが発生するんだ。
ヒーターの熱が熱電対に伝わり、制御がかかるまで、時間がかかる。
そうなると、ヒーターの温度は、制御温度よりも上がってしまうよね。
仕様提案の際にはそのことを加味する必要があるよ。
新入社員H
「なるほど!考えてみればその通りですね!
温度ギャップについて、何か資料はあるのでしょうか?」
先輩社員I
もちろんだ!下記の試験データがあるよ」(ドヤ顔)


ヒーターから熱電対までの距離が離れると、
制御温度より何℃、温度ギャップが生じているのか?


<試験内容>
ヒーターと熱電対の距離を、
①10mm、②20mm、③30mm、④40mm とした時の
実際のヒーター温度」(ヒーター内蔵熱電対の温度)を測定。

熱電対制御温度:400℃


<用意したもの>
・ カートリッジヒーター 熱電対内蔵仕様
  寸法:φ10×150L 定格:100V400W (10W/c㎡)















・ SUS製プレート(金型) 150×150mm 厚み30mm

















ヒーター温度の下記4点を検証します。
 ①平均温度
 ②最高到達温度
 ③最高-最低温度差
 ④制御位置との温度差


新入社員H
「果たして結果は…!?」(ゴクリ)



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