弓道と"熱"の意外な関係 | 熱のことなら-【熱闘ブログ】

2018/10/17

弓道と"熱"の意外な関係

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こんにちは。大阪営業所の今西です。

大学生のころ打ち込んだ弓道。最近また始めました。
学生のときはお金がないこともあって、あまり道具に凝ることはありませんでしたが、
そこは古来より受け継がれし和弓を使った武道、道具の扱いにも長けておきたいものです。

弓道というと、一般的なイメージでは竹弓に竹矢、自然のものを使うと思われがちですが、
弓はグラスファイバーやカーボン製、矢はジュラルミンなども多く使われます。
特に部活動で竹弓を使っている人はほとんど居ないと言って良いくらいです。
耐久性においては、合成素材や金属が優れているので、練習量の多い学生が多く使うのは当然の話ではあります。

しかし現代の工業技術を以ってしても、竹の独特のしなり、柔らか味は再現できないようです。
合成素材の弓は一般に(矢を放った瞬間の)衝撃や振動が強く、
制御するために余計な力を使うので、合成弓では真の技術を極めることはできない、と言う人もいます。

実際、昇段審査も一定の段位以上になると竹弓・竹矢を使わないと受けることすらできないようです。
ちょっと保守的過ぎない? という気もしますが、合成弓ばかりになって竹弓を使う人が減ると、
そのぶん技術も衰退していくと思われますので、難しいところですね・・・

私自身、竹弓を使ってみたい気持ちはありますが、いろいろな理由で踏み切れずにいます。
(以下、竹弓にあこがれる私がいろいろ聞きかじった内容です)

竹弓の扱いにおいて困難な点は、やっぱり季節によって「弓力」(弓の強さ)が変わるところです。
自然の材料なので、当然、気温によって硬くなったり柔らかくなったりするようです。
竹弓を使っている方に実際に聞いてみたところ、夏場と冬場では、キロ数で2キロくらいふつうに変わるのだとか・・・

弓道の技術は弓の力をいかに受け止め矢に乗せるかにかかっていますので、
数キロの差は感覚的にも大きな違いを生みます。

それだけが理由ではありませんが、竹弓を扱うには、(同じ温度で比べたときの)弓力が強いもの~弱いもの、2~3張くらいを用意しておき、季節によって使い分けると良い、とされています。

しかしながら、竹弓は工業製品ではなく、弓師が1本1本精魂こめて製作した"作品"です。
そして、折角なら名のある弓師の作品を手に取りたい。それを何本も・・・と考えると・・・経済的に・・・ごにょごにょ

そんなわけで、弓具店のウェブサイトを巡回してはため息をつく日々です。

最後に私があこがれている弓師さんのウェブサイトを紹介しておきます。
いつかは手にするぞ~ 実力がついたら・・・

それでは。


和弓工房 永野一翠
http://www.issui.tv/

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