こんにちは!東京支店の木田です。
2012年にザゼンソウという植物についてご紹介しました。
発熱することで雪を溶かし、受粉に必要な昆虫を独占するだけでなく熱を発する際に特有の悪臭を放つことで
ハエなどをさらにおびき寄せやすくしています。
発熱の原理については未だ解明されていないことが多いのですが、とある論文でその「熱制御」についての記述を見つけました。
私たち熱を扱う者として苦労することの一つに「制御」があります。
いかに希望温度に早く、かつ正確に推移させるかは非常に難しくときに温度が希望より高くなるオーバーシュートなども起きます。
それを最小限にしながら希望温度により早く到達させる制御方法の一つに「PID制御」というものがあります。
PID制御は比例制御に積分動作、微分動作を組み合わせることで安定した制御を実現していますが、
なんとザゼンソウの温度制御はそれを上回る精度でコントロールされていると言うのです。
ブログの文字制限に引っかかりそうなのでご興味のある方は「ザゼンソウ」「発熱制御アルゴリズム」で調べると様々な文献が見つかります。
それによるとPID制御で発生する制御時の温度の波がザゼンソウのほうが小さく、スムーズな昇温を実現しているのでした。
熱のスペシャリストでも苦労していることを自然ではすでに実現しているとは・・・恐るべし。
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