吸湿発熱素材は、ほんとにあったかいの? | 熱のことなら-【熱闘ブログ】

2011/01/17

吸湿発熱素材は、ほんとにあったかいの?

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こんにちは、佐竹です。

巷で大人気の吸湿発熱素材!


昨日から降り続く大雪で、久しぶりに愛知県は積雪の朝を迎えました。
こんな日は、服選びにもひと手間。
そう、あったかい肌着が欠かせない…!
ということで最近増えている、吸湿発熱材を使った衣服が、本当に暖かいのかどうか調べてみました。

吸湿発熱素材が暖かい理由として、3点あります。

  1. 保温:中が空洞の糸を65%使っており、空気層の断熱効果であたたかさを外に逃がさない。
  2. ドライ:吸収した汗は、表面積の大きな繊維によって拡散し、すぐに乾くので身体の冷えを抑える
  3. 発熱:吸湿性に優れた特殊な綿が、体から蒸発する水分を吸収して、熱エネルギーに変換し、素材自体が温かくなる
吸湿発熱という原理は、人間の体は、特別に汗をかかなくても、1日約800mlの水分を水蒸気として発散しています。
この水蒸気は運動エネルギーを持っていますが、繊維に付着したときに、運動エネルギーが熱エネルギーに変換されます。
これが吸湿発熱の原理です。

ちなみに、この吸湿発熱はどんな繊維でもおこります。
つまり、普段着ている服でも吸湿発熱はおこってます。

なんと!普段着も吸湿発熱している!

吸湿発熱素材のものは、この吸着熱が、衣服の内側(皮膚に近いほう)で、たくさん発生しているのがポイントだそうです。
それは、おそらくこのようなことで、衣服の内側で吸着した水分子は、繊維を伝って衣服の外側へ移動し、外に出る。
すると、衣服の内側は吸着熱であたたかく、外側は放熱で冷たいという温度差が発生する。
だから、体はあたたかく感じる。

この温度差を生み出すためには、内側のあたたかい空気を逃がさない「保温」と、繊維の水分をすばやく拡散させる「ドライ」という機能が必要になる。

結局、吸湿発熱素材は、普通の繊維にある3つの機能「保温」「ドライ」「発熱」のバランスが、いい感じにとれるということなんだと思います。

というわけで、多分、あたたかいのだろうということになりますね!
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