流体の加熱をワンパスで!前編 | 熱のことなら-【熱闘ブログ】

2018/04/23

流体の加熱をワンパスで!前編

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熱の課題は非常に多岐に渡りますが、
業界をまたいだトレンド・傾向のようなもので、
省スペース化、効率化というキーワードが出てくることはやっぱり多いです。

単に製品のサイズを小さくすることや、
方式を変えて、実機の全体設計を見直すような話もあります。

お客様からよくお聞きするのは、”流路内でのワンパス加熱”です。

どういうことかと言いますと・・・

通常、水などの流体を加熱するときは、
必要な流量に対して大きめの容器に貯めて、あらかじめ加熱し、保温しておくことが多いです。



一見、効率が悪いようにも見えますが、
水などは以外と熱容量が大きいので、短時間で加熱するには電力(W)が大きくなってしまいがちです。
このような方法の方が、逆に効率が良くなる場合が多いです。

でも、このやり方の難点は、ひとつはタンクがかさばることですね。
例えば容量が1リットル程度でも、製品の中にタンクを収めようとすると、スペースをかなり圧迫します。


やっぱり流体が配管を通る間に、ワンパスで加熱できた方がすっきりしますよね。





ではどんな方法があるのでしょうか?

まず思いつくのは、このような製品ですよね。
チューブにシリコンラバーヒーターを一体化させた「チューブヒーター」です。
https://www.kawaidenki.co.jp/product/tube.html

ベルトヒーターや、テープヒーター等のように、手作業で巻き付けるものではなく、
機械化された製造工程の中で、チューブにヒーターを一体化させます。
手巻きに比べ、ばらつきがすくないことや、センサーやサーモをビルトインできることなど、
使い勝手の良いヒーターです。

ただ、難点は「昇温には向かない」ことですね。
保温用ヒーターとしての使い方がメインとなります。

ではどうするのか・・・

流体を何十℃、何百℃と、しかも流路の中で昇温させるには、
電力(W)の大きなヒーターを選定するだけでなく、使用方法や設置方法も考慮する必要があります。

いろんな方法があるのですが、その中でも、今回は「カートリッジヒーター」を使って考えてみたいと思います。




続きは次回のブログで!
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