1996年に猛威をふるって記憶に久しい、O157(オーイチゴーナナ)の感染報道です。
冷凍メンチカツからO157検出 17人が腹痛や下痢 | NHKニュース— 給食ひろば (@KyushokuJP) 2016年11月1日
いわゆる冷食のメンチカツ。家で揚げるタイプ。記事を読む限り店舗で揚げて惣菜として販売していないようですね。https://t.co/vXs5eFm6pO
被害にあわれた方々は一日でも早い回復を、また、1日でも早い被害の縮小化を心よりお祈り申し上げます。
O157は本当に怖い・・
日ごろから食中毒には気を付けていない人はいないと思いますが、やはり完全に防げる自信がないというのが細菌の怖いところ。というのも、そう言われればO157について・・良く知らない。
調べてみると、通常食中毒を引き起こす細菌は、100万個以上の菌が身体の中に入らないと感染を引き起こさないんですって。
それがO157の場合100個程度でも病気を引き起こすとか。
ひ・・・。{(^-^)}
私も一歩間違えれば、被害にあっていたかもしれません・・。
O157は熱に弱い!熱で防ごう食中毒
今回の痛ましい報道を受け、知識ある方々が情報を発信して下さっています。
O157の問題は低温細菌であるという点です。低い温度でも生きている種類の菌なです。マイナス50℃くらいでも死滅しません。増えもしませんが、じっと生きています。— 給食ひろば (@KyushokuJP) 2016年11月1日
冷凍メンチカツが汚染されていたら最後の砦は加熱です。
なるほどですね。温度が上がると今度は菌が増えていきます。好きな温度は20~37,38℃くらい。40℃になると死ぬ菌も出てきます。中心温度75℃で1分間加熱すれば全滅します。— 給食ひろば (@KyushokuJP) 2016年11月1日
怖いのは37℃前後で生きているということです。人間の体温があれば体内で繁殖します。
今回のケースは冷凍総菜として販売されていたメンチカツ。
家で完全にカツ中心部が75℃に1分間程度加熱されていたら、O157菌は死滅させられるはず。
家庭で揚げ物をする場合、多くサラダ油を150~190℃程度に保ち、食品を揚げるわけですが、150℃よりも低い温度の場合、上手く揚がらないので、今回のケースも、感染してしまった方々も、おそらく油の温度は150℃よりは高かった状態でメンチカツを揚げられていたと思う訳です。
凍っている惣菜、なかなか中心部まで熱が伝わらないということが分かりましたね・・。
冷凍食品の中心部温度、調理時間ごとに見てみよう
実際に実験をされたデータがありますので見てみましょう。【調理方法】
・使ったコロッケ: 野菜コロッケ(未加熱冷凍食品)60g(6.0×8.5×1.5cm)
・調理法の表示: 油を 170℃~175℃に熱しておき、凍ったままコロッケをいれ、約3分~3分 30 秒揚げてください。
・実験条件: 油が 170℃になったときにコロッケ1個を入れ、中心部の温度を測定した。油の温度は 170℃を保つようにした。鍋は直径 30cm、高さ 7cmの中華鍋を使い、油の量は 400cc
【油温度とコロッケ中心部温度測定結果】
・2 分後 油・・・173℃、コロッケ中心部55℃
・2 分 45 秒 油・・・176℃、コロッケ中心部80℃(薄く色づいて浮いてくる)
・3 分 油・・・169℃、コロッケ中心部85℃(ちょうど良い色で食べごろ)
冷凍コロッケの加熱実験 | 東京都衛生局生活環境部食品保健課インターネット情報サービス |
揚げ初めてから、2分も経っても、コロッケの中心部は55℃と低温!
これでは細菌は死滅しません。
実験では、中心がやっとO157が死滅する75℃に達したのは、調理開始から2分45秒後。
つまり、余裕をみれば、4分迄は170℃でじっくりと揚げなければなりません。
今回のメンチカツの推奨調理時間の記載はわかりません。
しかし、忙しい時、メーカーの推奨時間通りにきちんと調理出来るかというと・・自信がありません。
O157のような細菌が冷凍総菜に入っている前提で商品を購入する人はまずいませんが、起きてしまってからでは取り返しがつかない食中毒感染。
しっかり知識を得て、自身で予防できるように備えたいですね。
日本医師会のHPにもO157の情報は詳しく掲載されています。
是非この機会にチェックしてみては。
医療と健康[日本医師会ホームページ] |
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