刀と温度 | 熱のことなら-【熱闘ブログ】

2016/04/27

刀と温度

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こんにちは、東京の金丸です。

九州地方の震災で被災されました方々へ、心よりお悔みお見舞い申し上げます。

震災では熊本城も大きな被害を受け心が傷む状況ですが、この頃の日本刀について、今日はお話しします。

刀と温度

備前 兼光、相州 正宗、あるいは勢州の妖刀 村正など、日本刀は美術館などで一度はご覧になったことが有ると思います。

この日本刀も温度と密接に関係しています。

一般に西洋の剣は硬いですが、日本刀は軽く粘りのある作りになっています。
これには鋼の炭素量と密接に関係していて、つまり炭素少ないと柔らかく、多いと硬く(もろく)なります。

皆さんも刀工が真っ赤になった素材を繰り返し叩いては折り曲げまた叩くシーンをご覧になったことが有ると思います。

これは約800℃弱に昇温した鋼をたたくことで炭素などの不純物を火花と共にたたき出して硬さを調整しているわけです。

昔の人は温度を含め多くのノウハウを長い経験を通して伝えてきたのですね。

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