ヒーターの位置から近い方がいい…本当なのか!?
ここにも、悩める若人がもう一人…
~ある日の新入社員教育現場にて~
新入社員H
| 「カートリッジヒーターで400℃の熱板を設計する場合、シース型熱電対で温度調節すれば、400℃程度でも、全然問題ないですよね」 |
先輩社員I
| 「うーむ。ところで熱電対とヒーターの距離は、何mmくらいかな?」 |
新入社員H
| 「えっと、あまり考えてませんでしたが…」 |
先輩社員I
| 「ふむ。熱電対とヒーターが離れている場合、熱電対の温度(制御温度)と、実際のヒーター温度にはギャップが発生するんだ。 ヒーターの熱が熱電対に伝わり、制御がかかるまで、時間がかかる。 そうなると、ヒーターの温度は、制御温度よりも上がってしまうよね。 仕様提案の際にはそのことを加味する必要があるよ。 |
新入社員H
| 「なるほど!考えてみればその通りですね! 温度ギャップについて、何か資料はあるのでしょうか?」 |
先輩社員I
| 「もちろんだ!下記の試験データがあるよ」(ドヤ顔) |
ヒーターから熱電対までの距離が離れると、
制御温度より何℃、温度ギャップが生じているのか?
<試験内容>
ヒーターと熱電対の距離を、
①10mm、②20mm、③30mm、④40mm とした時の
「実際のヒーター温度」(ヒーター内蔵熱電対の温度)を測定。
熱電対制御温度:400℃
<用意したもの>
・ カートリッジヒーター 熱電対内蔵仕様
寸法:φ10×150L 定格:100V400W (10W/c㎡)
・ SUS製プレート(金型) 150×150mm 厚み30mm
ヒーター温度の下記4点を検証します。
①平均温度
②最高到達温度
③最高-最低温度差
④制御位置との温度差
新入社員H
| 「果たして結果は…!?」(ゴクリ) |
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